ハイヒール姿の行進で批判浴びたウクライナ国防省、「より快適なヒール」に切り替えへ
(CNN) ウクライナ国防省は、女性兵士にハイヒール姿で行進の訓練をさせる決定が性差別的だとの批判を浴びたことを受け、ひも付きの「より快適な」ヒールを女性兵士らに支給すると発表した。
同省は、8月24日に行われるソ連からの独立30年を祝う記念式典のパレードで、同国軍の女性兵士らにハイヒールを履くよう命じたことから、兵士らの健康に有害な措置だとの批判を浴びていた。
ところがアンドリー・タラン国防相は7日、ヒールを全廃するのではなく、「新しいモデルの履き物」を導入すると発表。
同省の声明によると、新たな靴は「歩行中に、よりしっかりと固定する靴ひも」と「より低く、より快適なヒール」が付いているという。
また、もし兵士らが「このモデルを試す際に肯定的な反応」をした場合、全ての女性軍人の礼装に取り入れられる可能性があるとした。
同国防相によれば、最初にハイヒールが取り入れられたのは2017年だとされる。だが地元メディアが先週、国防省が公表した写真を取り上げると、多くの国会議員らが女性兵士にハイヒール姿で行進させるという決定に激怒。
かつて同国政府の閣僚を務めたインナ・ソブスン氏は「ばかばかしい、有害な考え」だと酷評し、パレードに参加する女性兵士を性的な対象にしていると批判した。
ウクライナ議会のコンドラチュク副議長は、超党派の議員でつくる「機会均等」議員団とともに、女性兵士をハイヒールで行進させるという決定を見直すよう、タラン国防相に申し入れた。
だが同国防相は7日、「いくつかの政治勢力が何も問題ではない話を膨らませている」とコメントしている。