ハイチ地震、死者1297人に 住宅倒壊、道路寸断 暴風雨迫る
レカイ駐在のユニセフ職員は15日、CNNの取材に対し、あまりに大きな地震で「家が止まることなく揺れ続けた」と証言。「大急ぎで子どもたちを部屋から連れ出して道路に避難した。幸いにも倒壊は免れた。道路は自宅から避難して、あちこちにけがをした人たちでいっぱいだった。あまりに多くの家が倒壊した」と話した。
南部の都市ジェレミーの病院は患者であふれ、中庭にテントを張って対応している。病院関係者は「大勢の人が来ている」「物資が足りない」と訴えた。
米津波警報システムによると、現地に出されていた津波警報は解除された。
米紙マイアミ・ヘラルドのカリブ特派員ジャケリーン・チャールズ氏によると、被災地の一部は6月以来、武装犯罪組織の暴力によって孤立した状態にあり、被災地支援は困難な状況にある。「ここは国連以外のヘリコプターが利用できない国だ。それが物流面で大きな課題になる」と同氏は指摘した。
米沿岸警備隊は15日、ハイチ政府からの要請を受け、医療関係者や物資の輸送、重傷者の首都ポルトープランスへの搬送を支援すると発表した。
赤十字は現地の緊急ニーズを見極めて対応に当たると表明。国際医療支援団体の「国境なき医師団」は、ポルトープランスの病院で患者の受け入れ準備を進めている。中南米諸国も相次ぎハイチ支援を表明した。