エクアドル、受刑者数千人の恩赦を計画 刑務所での暴動受け
(CNN) 南米エクアドルの当局が、多数の死者が出た刑務所での暴動を受け、施設内の空間確保に向けて、数千人の受刑者に対して恩赦や減刑を計画していることがわかった。
エクアドルの刑務所を管轄するSNAIのディレクター、ボリバル・ガルソン氏は、高齢者や女性、障害者、末期症状の患者らを含む最大2000人の受刑者について、釈放のための恩赦リストに優先されると明らかにした。外国籍の受刑者は強制送還されるという。
ガルソン氏は、82件について処理を行っていると述べた。外国人受刑者については、本国への送還に向けてSNAIからエクアドル政府に引き渡されるという。
グアヤキルにある刑務所での暴動については捜査が進められている。暴動により、受刑者118人が死亡したほか、数十人が負傷した。
内相によれば、国家警察の法医学のチームが41人の死者の身元を確認した。77人について身元確認の作業が進められている。
地元警察は、死傷者は銃弾や手投げ弾による傷を負っていたと明らかにした。
SNAIによれば、当局は暴動の捜査に伴い、銃器や銃弾、刃の付いた武器、爆破装置、薬物などを押収した。警察が公開した動画には、治安当局者が刑務所の監房のひとつとみられる場所から品物を回収している様子が捉えられていた。映像には、プラスチックでくるまれた拳銃やさまざまな刃物、携帯電話、銃弾の袋、薬物の袋などが映っていた。
エクアドル政府は今回の暴動を受けて、国内の刑務所に対して60日間の非常事態宣言を出した。