軍が実権握ったスーダン、今起きていること
国際社会の反応は
国連のグテーレス事務総長は25日にツイッターで、クーデターを非難し首相や他の当局者らの釈放を求めた。国連はスーダン国民を支持し続けるとも述べた。
米ホワイトハウスは記者会見で、バイデン政権がスーダンで進行する事態に深い危機感を感じていると述べた。英国は、クーデターがスーダン国民に対する「受け入れがたい裏切り」にあたると述べた。
抗議する人々が求めているものは
クーデターに反対する数千人の抗議デモ隊が首都ハルツームの通りに出て、状況を懸念する声を上げた。
スーダン中央医師委員会によると、デモ中の銃撃により2人が死亡、少なくとも80人が負傷した。統治評議会の文民部門と連携する同委員会は、銃撃の責任は軍にあると述べた。CNNはこうした主張が正しいかどうかを確認できていない。
ソーシャルメディア上の動画には、群衆が軍司令所に向かい、一部の人々が道路に張られた有刺鉄線を除去しようとする様子が捉えられた。同市の複数の場所で道路が封鎖されているとの報告もある。
情報省によると、文民統治の支持者らは軍の権限奪取に対抗して不服従の計画やストライキも発表した。
バシル前大統領はどこに
オランダ・ハーグにある国際刑事裁判所(ICC)の検察官は09年と10年に、03~08年のダルフールにおけるスーダン軍の活動に関連したジェノサイド(集団殺害)と戦争犯罪の罪でバシル前大統領に対する逮捕状を出した。
スーダン政府は今年、バシル前大統領やダルフール紛争に関連して手配されている他の当局者らをICCに引き渡すと発表していた。
バシル前大統領は現在、汚職と外国通貨の不法所持で禁錮2年の有罪判決を受け、スーダンの刑務所に収監されている。また1989年で自身が権限を掌握したクーデターでの役割についても別の訴訟に直面している。