スーチー氏が裁判で証言、内容は不明 弁護団にかん口令
(CNN) ミャンマーの軍事クーデターで拘束され、複数の罪で訴追されているアウンサンスーチー氏(76)が26日、首都ネピドーの法廷で証言台に立った。公判は一般に公開されず、スーチー氏の弁護団にはかん口令が出ているため、証言の内容は不明のままだ。
クーデター後の裁判でスーチー氏が証言したのは初めて。先月は、クーデターで大統領として拘束されたウィンミン氏とともに扇動罪の裁判に出廷し、無罪を主張していた。両氏は各国大使館に、軍事政権を承認しないよう求める書簡を送ったとして罪に問われている。
スーチー氏はこのほか、最大で禁錮15年の刑が科される汚職罪や、昨年の選挙期間中に新型コロナウイルス感染対策の行動制限に違反した罪、トランシーバーを不法に輸入し所持した罪、最大で禁錮14年の刑に相当する国家機密法違反の罪などで起訴されている。
26日の公判は報道機関や市民に公開されず、国軍系の国営メディアも報じていない。弁護団も情報発信を禁じられ、裁判の進行状況や本人の健康状態を把握することはさらに困難になった。
同氏は9月の時点でめまいの症状がみられ、出廷は無理と判断されていた。弁護団は今月初め、本人の健康状態への影響を考慮して、公判のペースを週1回から隔週に落とすよう裁判所に要請していた。
現地メディアのミャンマー・ナウは、スーチー氏が法廷でよどみなく無罪を主張したと伝えたが、CNNはこの情報を独自に確認できていない。