シチリア島の豪雨被害拡大 2人死亡、2日間で1年分の降雨も イタリア
低気圧はこの週末まで停滞する見通しで、カターニアでは学校が休校となり、商店や事業所はどうしても必要な場合を除いて29日まで休業するよう指示された。
カターニアでは27日までの1日の間に600回を超す救助活動が行われた。カターニアで記者会見した市民保護局長は「事態はまだ終わっていない」「28~29日にかけて一層の悪化が予想される」として警戒を促した。
シチリア島のムスメキ知事は26日、フェイスブックで「道路は川と化し」「田園地方は湖と化した」と伝え、「完全に孤立した地域があり、住宅数千軒が浸水している。建物や作物の被害は計り知れない」と指摘。シチリア島東部の被害はますます拡大する恐れがあると予想した。
シチリア島でも田畑や道路に被害が及んだ/Orietta Scardino/EPA-EFE/Shutterstock
メディケーンは通常、9月~12月にかけて年に2回ほど発生する。イタリアの首都ローマで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に影響は及ばない見通しだが、気候変動に対して緊急の対策が求められる現実を見せつけている。