中国の刑務所から脱走の脱北者、40日あまりで拘束
香港(CNN) 中国吉林省吉林市の警察は28日、先月刑務所から脱走した北朝鮮人受刑者を拘束したと発表した。
北朝鮮人の朱賢健受刑者(39)は2013年に中国へ不法入国した罪で、翌年禁錮11年の刑を言い渡された。模範囚として2度にわたり減刑され、約2年後に出所して送還される予定だった。
先月18日の脱走劇は監視カメラで撮影され、ソーシャルメディア上で注目を集めた。中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」では関連するハッシュタグの閲覧回数が8億回を超えている。
当局が発表した懸賞金は約1100万円と、地元住民の平均月収の約350倍にも及んだ。
警察は同受刑者が28日午前10時ごろに拘束されたと発表したが、詳細には言及しなかった。
中国国営英字紙グローバル・タイムズが公開した逮捕現場の動画には、やつれた様子の同受刑者が警官らに腕や脚をつかまれて運ばれ、車に放り込まれてうめき声を上げる様子が映っている。片脚を銃で撃たれて病院へ送られたとみられる。
ウェイボー上では、ここ10日間の0度を下回る厳寒のなか、同受刑者が逃走を続けていたことに驚きの声が上がった。
逃走中、よく似た別人の男性1人が3日間のうちに5回も誤って拘束されたと伝えられたことから、本人の拘束でこの男性はついに自由の身になっただろうという書き込みもあった。
人権団体によると、北朝鮮に送還された脱北者は拷問や性的虐待を受ける恐れがある。