ウクライナ国防相が警告、ロシアが侵攻すれば「血まみれの虐殺」
ウクライナ・オデッサ(CNN) ウクライナのレズニコフ国防相は6日、CNNの単独インタビューに応じ、ロシアがウクライナ侵攻に踏み切れば「血まみれの虐殺」になると述べ、ロシア人は「ひつぎで帰国することになる」と警告した。
インタビューはバイデン米大統領とロシアのプーチン大統領による7日のビデオ会談の前に行われた。
レズニコフ氏はバイデン氏に対ロ強硬姿勢を取るよう促し、「もし私がバイデン大統領に助言できるなら、ロシア側のレッドライン(越えてはならない一線)をここに引くべきではないとプーチン氏に明言してほしいと伝える」と説明。「越えてはならない一線はここウクライナにあり、文明世界はちゅうちょなく対応する」と表明した。
欧米の当局者はウクライナ国境でのロシアの軍備増強に懸念を示しており、ブリンケン米国務長官は先週、米国は「あらゆる不測の事態に備える必要がある」と述べていた。
米情報機関の分析に詳しい情報筋2人によると、ロシアは迅速な侵攻を行うための能力をウクライナ国境に展開させている。医療班や燃料など、紛争の長期化に耐えうる兵站(へいたん)線の構築も進めているという。
レズニコフ氏はCNNに対し、ウクライナの分析ではロシアは現在、ウクライナを攻撃できる距離に兵員9万5000人を配置していると説明した。米国の現時点の推計ではロシアはウクライナ侵攻に17万5000人を動員する可能性があると見ているが、戦い慣れたウクライナ軍の力を踏まえれば、17万5000人では足りないとの見方も示した。
レズニコフ氏はまた、ロシアによる侵攻が起きれば欧州全体に悲惨な結果をもたらすと強調し、欧州に避難するウクライナ人が推計400万~500万人に上る可能性があると指摘。ウクライナは欧州やアフリカへの主な食料供給国であり、供給に混乱が生じるとの見通しも示した。