米ロ首脳が会談、ウクライナ侵攻なら「14年に取らなかった」措置取る構え
ワシントン(CNN) バイデン米大統領は7日、ロシアのプーチン大統領とビデオ通話で会談した。ホワイトハウスによると、バイデン氏はプーチン氏に対し、ロシアがウクライナに侵攻した場合、米国は強力な経済措置を取る用意があると述べ、ロシアによるクリミア占領を阻止できなかった2014年の制裁よりも厳しい内容になると示唆した。
サリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は会談後、記者団に対し「バイデン氏がきょうプーチン氏の目を見て言ったように、私もあなた方の目を見て、米国は2014年には取らなかった措置を取る用意があると伝える」と述べた。
サリバン氏は具体的な内容には触れなかったものの、米国は「かなり具体的なレベルで」欧州の同盟国と調整を進めていると明かした。
会談では経済面の影響に加え、バイデン氏が米国はウクライナや東欧地域の防衛能力を強化する用意があると伝える場面もあった。
サリバン氏によると、バイデン氏はウクライナの主権と領土保全への米国の支援を改めて表明。ロシアがさらなるウクライナ侵攻を行えば、米国や欧州同盟国は強力な経済措置で応じると述べた。事態が激化した場合、ウクライナに追加の防衛物資を供給し、北大西洋条約機構(NATO)の東端の加盟国を追加的な能力で強化する考えも明らかにしたという。
サリバン氏はこのほかの選択肢として、緊張緩和と外交にも言及。「米国と欧州同盟国は戦略的問題をカバーする、より大きな協議を行う。協議内容には米国のロシアに対する戦略的関心や、ロシアの戦略的関心が含まれる」と述べた。
バイデン氏とプーチン氏はこの日、安全性を確保したビデオ通話で約2時間にわたって協議した。
ホワイトハウスによると、会談は米東部時間の午前10時7分に始まり、同12時8分に終了。ホワイトハウスの写真には、ブリンケン国務長官やサリバン氏、国家安全保障会議でロシア・中央アジア上級部長を務めるエリック・グリーン氏が会談中、ホワイトハウスのシチュエーションルーム(危機管理室)でバイデン氏の隣に座る様子が写っている。