ロシア、来月に米・NATOとの協議希望 安全保障上の保証めぐり
モスクワ(CNN) ロシアのラブロフ外相は、安全保障上の保証をめぐる北大西洋条約機構(NATO)や米国との協議を来年1月に開催したいとの考えを示した。ロシア国営RIAノーボスチ通信が22日に伝えた。
ノーボスチ通信によると、ラブロフ氏はロシア・トゥデイとのインタビューで「1月にやりたいと考えている」と表明。NATO諸国との間の合意案について話し合う交渉の場を設けたい考えを示した。
ロシアがウクライナ国境に軍を集結させるなか、NATOは前日、ロシアと「有意義な対話」に応じる用意があると表明していた。
米国や同盟国はウクライナ国境での軍備増強を続けるロシアに対し、さらなる敵対行為があれば相応の結果を招くと警告してきた。米情報機関はロシアの動きについて、来年初めの本格侵攻に向けた準備だと分析している。
NATOのストルテンベルグ事務総長は21日、ロシアとの対話に言及する一方、ウクライナを引き続き「政治的にも実務的にも」支援すると表明。またドンフリード米国務次官補(欧州・ユーラシア担当)は、もしロシアが今後ウクライナ侵攻の姿勢を強めれば、欧米諸国はただちに行動する用意があると述べた。
プーチン氏は米国やNATOに安全保障上の保証を要求している。ロシア外務省が17日にインターネット上で公開した草案によると、要求内容にはNATOがこれ以上東方に拡大せず、ウクライナの加盟を許可しないとの拘束力ある誓約を行うことが含まれる。
プーチン氏は欧州における現在の緊張の原因はソ連崩壊後のNATO拡大にあると指摘し、ロシアは対応する動きを取らざるを得なかったとしている。