スーパー台風上陸のフィリピン、数千人が家を失う
フィリピン国家災害リスク軽減・管理評議会(NDRRMC)によれば、400を超える都市で約400万人が被災した。
クリスマスになっても50万人以上が住むところを失ったままだった。フィリピンは人口の大多数がキリスト教で、クリスマスは最も重要な祝日のひとつとなっている。
国際NGO「セーブ・ザ・チルドレン」の幹部は「明るい光とクリスマスの音楽が、汚れて湿気の多い避難所に取って代わった。彼らが望むのはただ、クリスマスを生き残ることだけだ」と述べた。
NDRRMCによれば、一時避難所が1000カ所以上設置された。
援助団体の「ヒューマニティー・アンド・インクルージョン」の幹部は、飢えと渇きのなかで自宅を再建しようとすることは家族を疲労困憊(こんぱい)させると述べた。
避難所には水道が引かれておらず不衛生で、同幹部は新型コロナウイルスなどの病気が広がる可能性を懸念している。同幹部は「避難所の状況は理想的なものからほど遠い。非衛生的だ。きれいな水のないひとつの屋根の下で数千人が眠っている。子どもたちは学校に行かず、電気もない。こうした身動きが取れない状況が長く続くだろう」と述べた。
ドゥテルテ大統領は政府が社会復帰や被災地の再建のための資金調達を行うと表明。国連も1億ドル超の支援を約束している。