トンガ孤立状態続く、大規模噴火と津波で甚大な被害
専門家によると、15日に起きた噴火は、世界で過去30年あまりの間に発生した噴火の中で最大規模だったと思われる。噴火の様子は宇宙からリアルタイムで撮影され、噴煙は約20キロもの高さに到達。太平洋を横断して各国に津波が押し寄せた。
専門家がニュージーランドのラジオ局に語ったところによれば、今回の噴火は1991年に起きたフィリピンのピナツボ火山噴火以来、最大の規模だった。
現地では通信が途絶していることから、特に本島から離れた島々の被害状況はほとんど把握できていない。
トンガのファカファヌア下院議長はSNSに投稿した声明の中で、「市民に新鮮な飲料水と食料を提供するため、緊急支援が必要だ」と訴えた。
下院議長によれば、多くの地域が相当量の火山灰によって被災しているが、人命や建物などの被害の程度は現時点で分かっていない。
ニュージーランドのアーダーン首相は16日、ヌクアロファでは津波で重大な被害が出ていると指摘。ボートや岩石が海岸に打ち上げられ、沿岸部の店舗が損壊していると伝えた。
海底の通信ケーブルは、電力の喪失が原因とみられる障害が発生している。