身の危険訴えていたジャーナリスト殺害、2週間で3人目 メキシコ
メキシコ市(CNN) 米国と国境を接するメキシコ北部のティフアナで23日、政治や汚職を取材していた女性ジャーナリストのルルデス・マルドナド・ロペス氏が殺害されているのが見つかった。同国でジャーナリストが殺害されたのは、この2週間で3人目だった。
バハカリフォルニア州検察の23日の発表によると、ロペス氏は車の中で銃撃されて死亡した。現地時間の同日午後7時ごろ、通報を受けて駆け付けた地元捜査当局が、死亡しているロペス氏を発見した。
捜査は今も続けられている。
ロペス氏の所属する人権団体の「アーティクル19」によると、ロペス氏は過去にも自身の仕事を理由に襲撃される被害に遭っていた。
2019年3月には大統領の定例記者会見で、命の危険を感じると訴えて支援を求めていた。
ロペス氏は、かつて勤務していた報道機関PSNを不当に解雇されたと訴えて訴訟を起こしていた。PSNのオーナー、ジャイメ・ボニーヤ氏はバハカリフォルニア州知事選に立候補して当選し、19年11月に就任した。
殺害される数日前、ロペス氏は裁判で勝訴を勝ち取っていた。
ボニーヤ氏は、24日にツイッターに掲載したラジオ局のインタビューの中で、ロペス氏とは何年も会っていないものの、常に「良好な関係」だったと主張。ロペス氏が大統領に保護を求めたことは知らなかったと述べ、「彼女とは脅迫どころか言い争いさえなかった」と強調した。
メキシコでは今月17日、フリーランスのフォトジャーナリスト、アルフォンソ・マルガリート・マルティネス・エスキベル氏がティフアナで殺害され、10日にはベラクルス州でニュースサイトの創設者だったホセ・ルイス・ガンボア氏が殺害されていた。