ロシア海軍、アイルランド沖合で2月に演習 懸念生じる
ダブリン(CNN) アイルランドのコーブニー外相は27日までに、ロシア海軍が来月初旬、アイルランド南西沖の排他的経済水域(EEZ)内で演習を計画しているとして、ウクライナ情勢をめぐる米欧とロシアの対立が深まるなかで歓迎すべき行動ではないと述べた。
声明で、演習はアイルランド沿岸から約240キロ離れた海域で予定されているとし、通常の手続きに従ってアイルランドの航空行政当局にその旨が通知されたとした。
外国の海軍が他国のEEZ内で演習を展開するのは国際海洋法の下で認められている。演習の海域はアイルランドのEEZ内だが、公海ともなっている。
同国外務省はこの計画を受け、ロシア当局に対し欧州内の現在の政治情勢や安全保障上の環境を踏まえ多くの懸念を伝えたとした。
ロシアはウクライナ国境線周辺で兵力を増強し、米欧は侵攻への危惧も強めている。北大西洋条約機構(NATO)加盟国は軍の出動態勢を強化し、東欧に艦船や戦闘機を追加派遣もしている。
欧州連合(EU)の外相はロシアがウクライナへの軍事侵攻に踏み切った場合、ロシアに対しEUとして最も包括的な制裁や規制策を打ち出す構えも見せる緊迫した情勢に陥っている。
コーブニー外相は、ロシア海軍の演習計画についてウクライナ情勢と関連づけながら軍事的活動や緊張を強める時機ではないと強調。「西側諸国、EUやアイルランドの沖合を選んでの演習は、我々の観点から言えば単純にこの時点で歓迎すべき事柄ではない。特に今後数週間はそうだ」と述べた。