アイルランド漁師、ロシア海軍に方針転換強いる 砲艦外交ならぬ漁船外交
「ロシアが数人の漁師の言うことに耳を傾けるとは思いもよらないだろう。単純で小さな会話に物事を変える力があることを示しているのではないか。これは大きなことだ。言葉の力は銃の力にはるかに勝る。とてもうれしい」(マーフィー氏)
別の漁師のアラン・カールトン氏は方針転換の発表前、CNNの取材に「実弾発射が魚や海洋生物に打撃を与えないか心配。私たちの海では誰にも実弾を発射してほしくない。ここは私たちの裏庭であり、生活と生計の場だから」と語っていた。
いま、同氏はロシアの件を「おかしな夢」だったと呼んでいる。
カールトン氏は32年間、この海域で漁を行ってきた。少数のチームと一緒に海に出てエビやアンコウ、カレイなどの魚を捕る。10代で家業に携わるようになって以来、漁業の衰退を目の当たりにしてきた。
「私たちは皆人間だから、誰だって生計を立てたい。誰もが住宅ローンを抱えていて、返済の必要がある。魚を追いかけて生計を立てること。私たちが望むのはそれだけだ」(カールトン氏)