ウクライナ医療施設への攻撃は43件、12人死亡 WHO事務局長

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(CNN) 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は17日、ウクライナの医療施設に対する攻撃がこれまでに少なくとも43件あり、少なくとも12人が死亡、34人が負傷したと明らかにした。

国連安全保障理事会での発言で述べた。死傷者の中には医療従事者もいるという。

テドロス氏は「医療施設への攻撃はいつどこであっても国際人道法違反となる。切実に必要とされる医療を人々から奪い、すでに逼迫(ひっぱく)した医療システムを破壊するものだ」と述べた。

精神医療施設も大きな影響を被っている。ウクライナの精神病院や長期療養施設には精神疾患を抱える患者が3万5000人以上いるが、こうした施設は「医薬品や食料、暖房、毛布など」の深刻な不足に見舞われているという。

テドロス氏はまた、ウクライナでの戦争が新型コロナウイルスの流行による影響を悪化させているとも指摘した。

「紛争開始以降に検査率が低下していることから、見つかっていない感染が多数存在する可能性が大きい。成人のワクチン接種率は40%に満たず、大勢の人が重症化するリスクが高まっている」としている。

WHOはこれまで、酸素やインスリン、外科用品、麻酔薬、輸血キットなど約100トンの医療用品を同地域に送った。これ以外にも酸素発生器や発電機、除細動器などが届けられたほか、追加で108トンを送る準備も進めているという。

ただ、テドロス氏によれば、WHOの供給品を積んだ国連の車列が北東部スムイや南部マリウポリなどに入れない状況にあるという。

テドロス氏は発言の締めくくりとして、「ウクライナが世界の注目を集めているのは当然」だが、それ以外の多くの危機のことを忘れてはならないと強調。アフガニスタンやエチオピア、シリア、イエメンでは今なお数百万人が苦しんでいると指摘した。

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