プーチン氏、欧米志向のロシア人を非難 「国の裏切り者」
(CNN) ロシアのプーチン大統領は16日、テレビ演説を行い、欧米志向のロシア人を「国の裏切り者」と呼んで痛烈に非難した。ウクライナ侵攻以降、プーチン氏は反対派への締め付けを強化している。
プーチン氏はこの中で「西側諸国はいわゆる『第5列』、国の裏切り者、ここで金を稼ぎながらあちらにいる者に頼ろうとするだろう」と発言。「私が言う『あちらにいる』とは、地理的な意味だけでなく、彼らの思考や隷属的な意識を踏まえた表現だ」とした。
こうした人は「オイスターやジェンダーフリーなしでは生きられない」とも指摘した。
「第5列」は敵対勢力の同調者を指す表現で、スペイン内戦に端を発する。
ロシアは現在、ウクライナでの軍事作戦が泥沼化し、欧米の制裁による経済危機に直面する。プーチン氏は国の苦境の原因は欧米の影響にあると主張することが多い。
プーチン氏はこれまで、ロシアのLGBTQ(性的少数者)の権利を組織的に削減。先週には、プーチン氏と共同歩調を取るロシア正教会トップのキリル総主教がウクライナ紛争について、「ゲイ・プライド」に代表される西側のリベラルな価値観とロシア圏の根本的な文化衝突の延長との見方を示していた。