さらに2億5千万人が極度の貧困の可能性、コロナ禍に戦争が追い打ち 国際NGO予想

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無料の食事を受け取る人々=2日、イエメン・サナア/Mohammed Hamoud/Getty Images

無料の食事を受け取る人々=2日、イエメン・サナア/Mohammed Hamoud/Getty Images

ロンドン(CNN) 新型コロナウイルスや世界的な経済格差、ウクライナでの戦争に伴う食料価格の急騰により、1日1.9ドル(約240円)未満での生活を強いられる人が、年内におよそ2億5000万人増える可能性があるとする報告書を、国際NGOのオックスファム・インターナショナルがまとめた。

2022年は世界的な食料価格の高騰に伴い、さらに6500万人が極度の貧困に追い込まれるとオックスファムは予想する。これに加えて世界銀行は今年に入り、1億9800万人の極度の貧困を予想していた。合計すると2億6300万人に達する見通しで、これは英国、ドイツ、フランス、スペインを合わせた人口に匹敵する。

オックスファムのガブリエラ・ブシェール代表は「直ちに根本的な対策を講じなければ、記憶に残る限り最も深刻な人道の崩壊を招き、極度の貧困と苦難を目の当たりにすることになるかもしれない」と指摘。「それを止めることに関心を持たないごく少数の有力者が、何兆ドルも手にしている」とした。

その上で、各国が新型コロナの影響で準備金が枯渇して緊縮政策を強いられる中、「全ての国がさらなる貧困へと追い込まれる」と予想。もし各国が富裕層に対する課税を強化し、ミリオネア(資産100万ドル以上)に年2%、ビリオネア(資産10億ドル以上)には同5%の富裕税を課せば、「23億人を貧困から脱出させ、十分な量のワクチンが生産され、低・中所得国の誰もが一律に医療と社会保護を受けられるようになる」と予想した。

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