クラスター弾か、爆発の様子捉えた動画が浮上 ウクライナ北部
(CNN) SNS上でこのほど公開された動画に、ウクライナ北部ハルキウ州の民間人居住地域で起きたクラスター弾によるとみられる爆発が捉えられていることが分かった。
10日に公開された動画では、道路上の約90メートルの範囲で数秒おきに少なくとも4回の爆発が起きる様子が確認できる。空中で散布された子弾1個が路上に落下し、別の爆発を引き起こす様子も見える。
ロシア軍を巡っては、ウクライナの民間人に対し頻繁にクラスター爆弾を使用しているとの批判がある。ウクライナの人権状況を監視する国連組織は先週、ロシア軍が人口集中地域で少なくとも24回クラスター弾を使用したとの信頼できる情報を受け取ったと明らかにした。
クラスター弾は広範かつ無差別の被害を引き起こすことから、100カ国以上が賛同する条約で禁止されている。ただ、ロシアもウクライナも同条約の締結国ではない。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウオッチによると、「クラスター弾は紛争時に子弾や小型爆弾を広範囲にランダムに散布し、民間人に直接的な脅威を与える」「衝突時に爆発しない子弾が事実上の地雷となるなど、残留物により紛争後も脅威を与え続ける」とされる。
バチェレ国連人権高等弁務官はスイス・ジュネーブの国連人権理事会で、こうした攻撃は「戦争犯罪に当たる可能性がある」と述べている。