サウジ皇太子がトルコ訪問、サウジ人記者殺害事件後初

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G20サミットにビデオ形式で参加するサウジアラビアのムハンマド皇太子=2021年10月30日、首都リヤド/Royal Court of Saudi Arabia/Anadolu Agency/Getty Images

G20サミットにビデオ形式で参加するサウジアラビアのムハンマド皇太子=2021年10月30日、首都リヤド/Royal Court of Saudi Arabia/Anadolu Agency/Getty Images

ロンドン(CNN) サウジアラビアのムハンマド皇太子が24日までに、トルコの首都アンカラを訪問した。2018年にイスタンブールのサウジ領事館で起きたサウジ人記者ジャマル・カショギ氏殺害事件後、ムハンマド皇太子が同国を訪れるのは初めて。

日程には歓迎式典やエルドアン大統領との会談が組まれた。

ムハンマド皇太子はサウジの事実上の統治者。カショギ氏殺害のほか政府に異論を唱える人物への弾圧が相次いだことから、サウジと西欧諸国やトルコとの間では緊張が高まっていた。

だが、西欧や中東諸国は新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)やロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格高騰で経済状況が悪化。そうした状況を打開しようと、サウジアラビアとの関係改善に取り組み始めている。

エルドアン氏は4月にサウジ・ジッダを訪れ、ムハンマド皇太子と会談していた。カショギ氏殺害事件を強く非難していたエルドアン氏だが、通貨リラの下落と70%を超えるインフレで方針を変えたように見える。

バイデン米大統領も選挙期間中はムハンマド皇太子の人権関連の記録を問題視して「のけ者」にすると約束し、就任後も皇太子ではなくサルマン国王と話をしてきたが、高まる燃料価格を前に方針を転換した。外交関係を強化しない限り、米国はサウジに石油増産を強く求められる状況にない。

バイデン氏は7月にサウジを訪問して、ムハンマド皇太子と会談する予定。

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