英国で初の「赤色」警報、異常な猛暑到来で 観測史上最高を記録か
(CNN) 英国の気温が来週初めに観測史上最高に達する見通しとなり、英政府は初めて「赤色」の猛暑警報を発出した。健康に危険な影響を及ぼす可能性があるとして警戒を呼び掛けている。
英国は例年、夏でも比較的涼しいため、エアコンが設置されている家庭は極めてまれ。
英気象庁は15日の報道声明で、「異常な猛暑が来週初めにイングランドの大部分を襲うとみられている」と説明。一部地域の気温は30度に達し、場合よっては40度になる可能性もあると指摘した。
史上初の赤色警報の対象となる地域はイングランド中部と北部、東部、南東部の一部で、気温がピークに達する18日から19日にかけて警戒が必要になる。首都ロンドンも対象地域に含まれる。
英気象庁の専門家は声明で、「特に都市部では夜も極めて暑くなる可能性が高い」と説明。「住民やインフラに広範な影響を与えるとみられる」として、健康に悪影響を及ぼす可能性に警戒を呼び掛けた。
英気象庁によると、ここ数十年で猛暑の頻度や期間、厳しさが増したのは明らかに地球温暖化と関連があり、人間の活動に起因すると考えられる。
世界では今年これまで、最高気温の更新回数が最低気温の更新回数を大きく上回っている。
米海洋大気局(NOAA)のデータによると、米国では7月12日までに79回の観測史上最高気温を記録。これに対し、観測史上最低気温は5回のみだった。世界全体でみると、史上最高気温が更新されたのは150回で、最低気温の更新は18回のみにとどまる。