ガーナでマールブルグ病発生を確認、2人死亡
(CNN) 世界保健機関(WHO)は17日、西アフリカ・ガーナで初めて感染力の強いマールブルグウイルスの感染者2人を確認したと発表した。
ガーナ南部アシャンティ地方に住む、血縁関係のない患者2人が同ウイルスに陽性反応を示した。2人は死亡した。
WHOによると、患者は下痢、発熱、吐き気、嘔吐(おうと)などの症状があり、接触者90人超を監視している。
マールブルグ病はエボラ出血熱と同じ系列の感染力の強いウイルスによって引き起こされ、WHOによると致死率は最大88%。「病気は突然始まり、高熱、激しい頭痛、倦怠(けんたい)感を伴う」という。
このウイルスはオオコウモリからヒトに感染し、感染者の体液や体液が付いた表面などに直接触れることでヒトからヒトに感染するとWHOは説明している。
WHOはガーナで封じ込め対策が実施されているとしつつ、「即時かつ断固とした行動が取られなければマールブルグ病は簡単に手に負えなくなる」と警告している。
マールブルグ病の治療法は確立しておらず、承認されたワクチンもない。しかし、経口または注射での水分補給などによって生存率を高められるという。
ウイルス拡散リスクを減らすため、ガーナ保健当局は国民にオオコウモリが生息する鉱坑や洞窟を避け、すべての肉製品は十分に加熱してから食べるよう呼びかけている。
ガーナでの発生は昨年のギニアに続くもので、西アフリカで2例目。ギニアの患者も死亡した。ギニア保健当局はさらなる患者を確認していない。
アフリカの他の地域では過去にウガンダ、ケニア、アンゴラ、南アフリカ、コンゴ民主共和国で集団発生が報告されている。2005年のアンゴラでの発生では200人以上が死亡した。