欧州を襲う異常な熱波、死者千人超 干ばつが拍車、森林火災相次ぐ
隣国ポルトガルは猛暑が極端な干ばつに拍車をかけている。ロイター通信によると、同国保健省は16日、それまでの7日間で高齢者を中心に659人が死亡したと発表した。国営放送RTPによれば、18日には北部で発生した森林火災から避難しようとしていた高齢夫婦が、車の横転事故で死亡した。
熱波は週の前半にかけてピークを迎えると予想されている。
フランスの首都パリの気温は19日、39度に達する見通し。
英国では東部サントン・ダウンハムで18日、史上3番目に暑い38.1度を観測した。英気象庁によると、19日はさらに気温が上がる見通しで40度を超す可能性が大きいとしている。
ベルギーの気象当局は、西部と南西部で19日の気温が40度に達すると予想して、「コードレッド」の警戒を呼びかけた。
欧州連合(EU)の欧州委員会共同研究センターは18日、英国を含む欧州のほぼ半分が干ばつのリスクにさらされていると指摘した。冬から春にかけての降雨が少なかったことに加え、5月から6月にかけての熱波で状況が一層悪化。欧州の大部分で干ばつが深刻な状態にあるとしている。