ロシア軍の進攻、高機動ロケット砲で「著しく遅く」 ウクライナ国防相
(CNN) ウクライナのレズニコウ国防相は19日、米国から新たに供与された高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」によって、ロシア軍の進攻が「著しく遅く」なっているとの見方を示した。
レズニコウ氏によれば、ウクライナ軍では8基のハイマースの使用を開始したが、ハイマースによって約30カ所の指令所や弾薬庫を破壊したという。
レズニコウ氏は米シンクタンク「アトランティック・カウンシル」へのビデオ演説で、「これにより、ロシアの進攻は著しく遅くなり、砲撃の激しさも劇的に減少した」と述べた。
レズニコウ氏は、ロシア軍を食い止め反攻を行うには、ウクライナ軍はより多くの西側諸国の精密な長距離砲やロケット砲システムを必要としていると述べた。
レズニコウ氏はハイマースや多連装ロケットシステム「M270」の供与に感謝の意を示した。M270は英国が提供を約束している。
レズニコウ氏は「前線が約2500キロにおよぶことを考えると、敵を効果的に食い止めるためには少なくとも50基のこうしたシステムが必要だ」と述べた。反攻時には少なくとも100基が必要となるとの見通しも示し、そうなれば戦場の状況が一変する可能性があるとした。
ウクライナは過去数週間、ハイマースなどを使い、ロシア軍が実効支配する地域の弾薬庫を標的としている。ロシア国営タス通信によれば、ヘルソン州で20日、ドニプロ川にかかる主要な橋がハイマースによって損傷した。