密造酒で36人死亡、50人入院 盗んだメタノールで製造・販売 インド
ニューデリー(CNN) インド西部グジャラート州で、少なくとも36人が密造酒を飲んで死亡し、約50人が入院した。地元警察が明らかにした。
グジャラート州ではアルコール飲料の製造・販売・消費が禁止されているが、死亡したり入院したりした人は全員が密造酒を飲んでいた。
州警察によると、約10人が逮捕され、およそ475リットルの液体が押収された。
調べによると、逮捕された男の1人が州内の工場から盗み出したメタノールが、親類を通じて転売され、水で薄めてアルコール飲料として販売されていた。メタノールを飲むと酔った感覚になるが、ごく少量でも健康被害が生じることがある。
インドでは密造酒によって死者が出る事件が後を絶たない。
グジャラート州など数州はアルコール飲料の販売や消費を刑法で禁止しているが、インドのほとんどの州では飲酒が認められている。
しかし飲酒が認められている州でも、特に貧困地域などでは依然として密造酒の人気が高い。
密造酒は一般的に村落で製造されて都市部に密輸され、正規のアルコール飲料の約3分の1の値段で販売される。
2019年2月には北東部のアッサム州で、少なくとも154人が密造酒を飲んで死亡し、200人以上が入院した。
ウッタルプラデシュ州とウッタラカンド州では同月、80人が違法なアルコール飲料を飲んで死亡し、警察が密造酒の摘発に乗り出していた。