ペロシ米下院議長、台湾に到着 中国は猛反発
香港/北京/台北(CNN) ペロシ米下院議長は2日夜、台湾に到着した。中国が対抗措置をちらつかせる中、訪台は台湾に対する支持を示す重要な機会となる。
米下院議長の訪台は25年ぶりで、米中関係が冷え込むタイミングで行われた。
ペロシ氏は今週、議員団を引き連れてアジアを歴訪している。公式な旅程にはシンガポール、マレーシア、韓国、日本が含まれているが、台湾は入っていなかった。
ペロシ氏と議員団は到着後、「活力に満ちた民主主義を支持するという米国の揺るぎない約束を守る」ための訪問だとの声明を発表した。
ペロシ氏は中国政府に批判的な人物として知られ、台湾に対する米国の支持を示す重要性を唱えてきた。
中国はペロシ氏の訪台に猛反発し、外務省は同氏の台湾到着後に声明を発表。「中米関係の政治的基礎に深刻な影響」を与える訪問となり、「中国はその主権と領土の一体性を断固守るために、あらゆる必要な手段を確実にとる」と述べた。
中国国防省の報道官も、人民解放軍は「高度の警戒態勢」にあり、「状況に対抗する一連の目標を定めた軍事作戦」を実行する意向を示した。「外部勢力の干渉と『台湾独立』を掲げる分離独立スキームを阻止する」とも述べた。
米当局はペロシ氏の訪台前、中国が軍事行動に出て、過去数十年で最悪の台湾海峡危機に発展する可能性を懸念していた。中国国防省は先週「米国が自分の道を進むと譲らないなら、中国軍は決して座視しないだろう」と述べていた。
先月28日に開かれたバイデン米大統領と習近平・中国国家主席の電話会談では、習氏がバイデン氏に台湾問題で「火遊び」をするなとも警告していた。