EUと英国合わせた地域の6割、干ばつに直面

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ドイツ・ケルンのライン川=7月18日/Ina Fassbender/AFP/Getty Images

ドイツ・ケルンのライン川=7月18日/Ina Fassbender/AFP/Getty Images

(CNN) 欧州連合(EU)と英国を合わせた地域の60%が、現在干ばつの警告または警報の対象となっていることが10日までに分かった。欧州干ばつ観測所が明らかにした。

この数字は7月末近くの10日間のデータに基づく。60%のうち45%は「警告」の対象で、これは土壌に水分が不足した状態を意味する。残りの15%はより厳しい「警報」レベルにあり、植生が圧迫されている。

データはEUのコペルニクス気候変動サービスが8日に公表した報告と合致する。報告によると欧州の大半の地域で7月は平年を上回る乾燥に見舞われ、西部では降雨量の最低記録を更新した地点が複数あった。欧州の南西部及び南東部の複数の地点では厳しい干ばつが直撃した。

こうした気象条件は山火事の拡大、激化を促したと同報告は指摘する。欧州各地で熱波が猛威を振るい、今年は欧州で史上最も暑い水準の夏になろうとしている。

ロシアがウクライナ産穀物の封鎖措置を解除したことで世界の食糧危機はわずかに和らいだ。ただ極端な気候とサプライチェーン(供給網)の問題が危機を悪化させている。これらの問題は今後しばらく続く公算が大きい。

EUの行政執行機関、欧州委員会の共同研究センターが行った最近の報告によれば、EU圏内でのトウモロコシ粒、ヒマワリ、大豆の生産は8~9%低下すると予測されている。夏にかけての高温、乾燥の気候が原因で、5年間の平均を大幅に下回っている。

コペルニクスの上級研究員によれば、数カ月間の乾燥に加え、7月は多くの地域が高温と少ない降雨量に見舞われたため、影響は農業生産だけでなく河川輸送やエネルギー生産といった他の産業にまで及ぶ恐れが出ているという。

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