炎天下で数百万人が検査待ち、干ばつで農作物や家畜に打撃 コロナ対策が追い打ち 中国
この男性の住む団地では24日未明から住民が検査の行列をつくり始めたが、男性は検査を拒んだ。25日には健康アプリのオレンジのコードを理由にスーパーマーケットへの入店を拒まれたといい、「過剰なコロナ対策のために私たちはものすごく不便な思いをしている。友人の多くはコロナ検査を強要されることに憤っている」と訴える。
市周辺の森林や山間部では数日前から山火事が燃え広がっている。地元当局によると、山火事は18日以来、重慶市周辺の複数地区で発生し、1961年以来の記録的猛暑に追い打ちをかけている。
猛暑の影響でエアコン需要が急増する一方で、長江などを襲った干ばつによって水力発電能力は低下した。
長江の川沿い=19日、中国・江西省九江/STR/AFP/Getty Images
重慶市に隣接する四川省では、21市のうち19市の工場で行っている一時的な停電を、25日以降にまで延長した。
電力不足は、干ばつで作物や家畜の被害が広がっている農家に打撃を与えている。
四川省の養鶏場の経営者は、地面に山積みにされた鶏の死骸の動画を中国版ティックトックの抖音(ドウイン)に投稿し、「死ぬのを見ているしかなかった」「昨日は気温があまりにも高かったのに、電力供給を止められた」と涙ながらに訴えた。