ウクライナ軍、南部反攻で戦果主張 ロシア軍の防衛網を突破か
(CNN) ウクライナ軍が反攻を開始した同国南部にあるヘルソン州の州議会幹部は9月1日までに、州内の3都市での攻防でウクライナ軍が戦果を収めたことを明らかにした。
これらの都市はヘルソン、ベリスラウにカホウカ。ただ、同幹部はウクライナのテレビ局の取材に戦果の詳細には触れなかった。
また、ウクライナ軍の南部作戦管区の報道担当者は、ロシア軍の後方支援の拠点を標的とする作戦を続けていると表明。予備兵力を編成するための輸送経路の遮断や弾薬庫の破壊も含めたこれら作戦は非常に効果を上げているとした。
英国防省は8月31日発表した戦況分析で、ウクライナ軍が同国南部でロシア軍をある程度の距離で押し戻すことに成功したと報告。
ウクライナ軍の装甲部隊は先月29日以降、南部の複数の地点で攻撃を続行しているとし、防御網が比較的手薄なロシア軍を狙い、前線地帯を一定の程度で後退させたと述べた。
ヘルソン州の戦局については、アレストビッチ大統領府長官顧問が先に、ヘルソン市に近い複数の戦線でウクライナ軍が敵の防衛ラインを突破したと語っていた。
ウクライナ軍筋もCNNの取材に、同国軍はヘルソンに近い南部でロシアの占領下にあった4つの村落を奪回したとも明かしていた。
アレストビッチ顧問はSNS上で、ウクライナ軍はヘルソン州内を流れるドニプロ川を渡る船舶を砲撃し、同川西岸にあるロシアの占領地への補給路の切断を試みているとも説明していた。
一方、ロシア国防省は通信アプリ「テレグラム」上で8月31日、ウクライナ軍による南部地域での攻勢再開の試みは失敗したと主張。ロシア軍はウクライナ軍の装備品や兵力に大きな損害を与えたとも述べた。