中国の習主席、中央アジアに到着 コロナ流行後初の外遊
香港(CNN) 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は14日、ほぼ1000日ぶりとなる外遊で中央アジアに到着した。欧米との摩擦が激しさを増すなか、中国の世界的な影響力を改めて示す狙いがある。
習氏は14日にカザフスタンを国賓として訪問した後、地域サミットが行われる隣国のウズベキスタンを訪れ、ロシアのプーチン大統領と会談する。
習氏とプーチン氏はロシアのウクライナ侵攻が始まる数週間前、両国の友情に「限界はない」と宣言。今回の戦争中、中国政府は一貫してロシアとの関係強化を続ける姿勢を示してきた。
プーチン氏にとって、習氏との会談は待望の外交的支援が表明される場となる。ウクライナで大幅な後退を余儀なくされるプーチン氏は、習氏を最も強力な味方と位置づける。習氏にとっても、プーチン氏は欧米への疑念や不満、異なる世界秩序へのビジョンを共有する戦略的パートナーであり続けている。
会談は上海協力機構(SCO)の場で行われる予定。SCOは中国が主導する安全保障・経済上の集まりで、インドからイランに至る国が参加している。
今回の外遊は習氏にとって極めて重要なタイミングとなる。北京で数週間後に行われる中国共産党大会で、習氏は過去最長となる総書記3期目の任期を確保するとみられている。
英ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)中国研究所のディレクター、スティーブ・ツァン氏は、習氏が来月の党大会を前に中国を離れる気になったのは、権力の掌握に自信を持っていることの表れだとの見方を示した。