逮捕後の女性死亡に抗議のデモ、衝突で死者5人 イラン
イラン国営メディアが公開した編集済みの防犯カメラ映像には、アミニさんが服装に関する指導を受けたとされる「再教育センター」で倒れる場面が映っている。
これを受けて、アミニさんが拘束下で拷問や非道な扱いを受けて死亡したとの疑惑が浮上。だが政府系ファルス通信が19日に伝えたところによると、警察はこれを否定し、アミニさんの死は「不運な出来事」だったとの見解を示した。当局は遺体を解剖し、後日結果を公表するとしている。
首都圏の警察責任者は19日の記者会見で、警察はアミニさんの救命に全力を尽くしたと強調した。
だがデモ隊は当局の説明を受け入れていない。国連によると、テヘラン以外にも多くの都市で数千人規模のデモが展開された。
ファルス通信によれば、アミニさんの故郷サケズでは17日の葬儀の後、治安部隊がデモ隊に向かって催涙ガスを発射した。政府系メヘル通信は、デモ隊が警察に説明を求め、知事公館に石を投げ付けたと伝えた。
ファルス通信はさらに、クルディスタン州の州都サナンダジで18日深夜、デモ隊が結集して反政府のスローガンを唱える場面のビデオを公開した。
インターネット上には、デモ隊が「独裁者に死を」と叫んだり、女性たちが髪を覆う布「ヒジャブ」を脱いで振り回したりする映像も流れている。