逮捕後の女性死亡に抗議のデモ、衝突で死者5人 イラン
(CNN) イランで先週、服装規定などを取り締まる道徳警察に逮捕された女性が死亡した問題をめぐって、拷問があったと主張するデモ隊と治安警察が衝突し、人権団体によると5人が死亡した。
ノルウェーを拠点にイランの人権侵害を監視する団体HOHRによると、イラン西部のクルド人居住地域で19日、デモの最中に5人が撃たれて死亡した。このほかの都市でも先週末、計75人が負傷したという。
国連のナシフ人権副高等弁務官は20日、イラン治安部隊によるデモへの暴力的な対応に懸念を示した。
一方、テヘラン州のマンスーリ知事は19日夜のツイートで、デモ隊が首都テヘラン市内で組織的に警察を攻撃し、公共施設を破壊したと非難した。
抗議デモは、道徳警察に逮捕されたマフサ・アミニさん(享年22)の死を発端に、各地へ広がっている。
アミニさんは13日、西部クルディスタン州から家族とともにテヘランの親戚を訪ねた際、道徳警察のパトロール隊に逮捕された。
当局はアミニさんが16日に心臓発作を起こして昏睡(こんすい)状態に陥り、死亡したと発表。これに対して遺族は、アミニさんに心臓の持病はなかったと主張した。