イラン、イラクのクルド人自治区にミサイル攻撃 9人死亡
(CNN) イラク北部のクルド人自治区が28日、イスラム革命防衛隊(IRGC)の攻撃を受け、自治政府の保健相によると民間人を含む9人が死亡した。
イランの政府系タスニム通信は、IRGCが同地区に拠点を置く反イランのクルド人組織を標的に、ミサイルと無人機で攻撃を仕掛けたと伝えた。
米中央軍はこれを「罪のない人々の命を脅かし、地域の安定を危険にさらす無差別攻撃」だと非難した。
米当局者らによると、米軍はこの日、イラン国内から発射されたとみられる短距離弾道ミサイル十数発が、イラクのクルド人自治区へ向かって飛ぶのを確認していた。
米中央軍はさらに同日午後、同自治区の中心都市アルビルの方向へ飛ぶイランの無人機を発見。アルビルの米軍拠点に対する脅威とみなして戦闘機を緊急発進させ、撃墜したと発表した。
イランは過去にもイラクのクルド人組織を攻撃してきたが、先週末以降この動きが加速している。
同国ではクルド系の女性が警察に拘束されて死亡したことに対する抗議デモが広がっている。当局はイラクのクルド人組織がデモをあおっていると主張するが、米当局者らはイラン側がデモへの注意をそらすため、クルド人組織への攻撃を強化したとみている。