ロシア、イラン製ドローンでオデーサ攻撃 ウクライナ軍主張
(CNN) ウクライナ軍は25日までに、同国南部の港湾都市オデーサでイラン製のドローン(無人機)を用いた攻撃が起きたと報告した。
ウクライナ軍の南部作戦管区はSNS上で、このドローンは自爆攻撃型で23日に海上からオデーサを襲ったと述べた。米政府当局者は以前、ロシアによるイラン製ドローンの購入を明かしてもいた。
ウクライナ軍は、ドローン2機が港湾地区にある管理棟を破壊したが、火災は消し止められたとした。同市行政当局の報道担当者も管理棟に着弾したことを認め、少なくとも1人が死亡したと付け加えた。南部作戦管区は着弾時の爆風で周辺にある複数の建物が損傷したとも伝えた。
ウクライナ軍によると、防空部隊がイラン製の「シャヘド136」型ドローン1機を海上で撃墜した。
南部作戦管区はまた、23日にはドローンによる2度目の攻撃もあり、オデーサ市へ接近したイラン製の4機を撃ち落としたと発表した。防空部隊はさらに、南部ヘルソン州ベリスラウ市でロシア軍の攻撃機「スホイ25」の1機を撃墜したともした。
オデーサ港は、国連などの仲介で今年7月に合意したウクライナ産穀物の輸出再開の主要な拠点となっている。
複数の米政府当局者によると、ロシアの要員は今年7月下旬、イラン内で同国製ドローンに関する訓練を開始。その後、購入に踏み切り、ロシアへ運んだという。これらドローンには「マハジェル6」「シャヘド129」「シャヘド191」が含まれるとした。
一方、ウクライナ外務省は23日、ロシアへ送られたイラン製ドローンによる攻撃を受けて声明を発表。非友好的な行為に対応し、ウクライナはイランの駐ウクライナ大使の承認を取り消し、首都キーウ(キエフ)にあるイラン大使館の外交要員の人数を相当な程度削減させることを決めたとした。
ウクライナ大統領府も声明を出し、「戦場で収集した残骸などを調べ、ロシアはイラン製兵器を投入したことが確認された」と主張した。