北朝鮮、短距離ミサイル2発発射 安保理で米中が非難の応酬
韓国・ソウル(CNN) 韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮が6日午前、短距離弾道ミサイル2発を朝鮮半島東部の海域に向けて発射した。
韓国軍の発表によると、ミサイルは平壌の三石(サムソク)地域から発射された。北朝鮮の弾道ミサイル発射は過去2週間で6回目だった。
北朝鮮は4日、日本上空を通過する弾道ミサイルを5年ぶりに発射し、日本政府が住民に緊急避難を呼びかけていた。
これに対抗して米韓は4日と5日、朝鮮半島周辺でミサイル発射や軍事演習を実施した。
9月には日米韓が朝鮮半島東部沖の公海上で、対潜水艦作戦の共同訓練を実施。北朝鮮は、米国が朝鮮半島周辺の緊張を増大させていると非難し、自らのミサイル発射をそれに対抗する措置と位置付けた。
北朝鮮による6日のミサイル発射の数時間前、国連安全保障理事会では、北朝鮮の兵器開発に関する緊急会合が開かれた。
米国のリンダ・トーマスグリーンフィールド大使は、名指しはしなかったものの、ロシアと中国が北朝鮮を増長させていると非難。「(北朝鮮は)本理事会の2つの理事国による全面的な保護を享受している。その2カ国は、北朝鮮のたび重なる挑発を正当化し、制裁強化のあらゆる試みを妨害してきた」と述べ、「安保理の常任理事国2カ国」が、北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)総書記による継続的な「挑発」を可能にしていると語った。
これに対して中国の耿爽国連次席大使は、緊張を増大させているのは米国だと述べ、「米国はこのところ、アジア太平洋地域における軍事同盟を強化し、核問題をめぐる軍事衝突のリスクを増大させている」と発言。「(米国は)この地域の安全保障環境を汚染している」と非難した。