カタール首長、プーチン氏と会談 両国の「緊張緩和」のため
アブダビ(CNN) 中東カタールのタミム首長は13日、国際会議が開かれているカザフスタン首都アスタナでロシアのプーチン大統領と会談した。協議に詳しい情報筋はCNNの取材に対し、両国間の緊張緩和が狙いだと明らかにした。
情報筋によると、米国と欧州連合(EU)は会談について事前に連絡を受けているという。
この数カ月、両国は緊張が高まっていた。情報筋によれば、タミム氏のゼレンスキー・ウクライナ大統領との電話会談、ロシアによるウクライナ領土の併合非難、4月にドイツで開かれた北大西洋条約機構(NATO)+8の会合出席などがその要因となっていた。
こうした関係悪化で、カタールが中東地域で進める外交努力が難しくなっている状況がある。
カタールは2015年のイラン核合意の復活を進めるため、イランと米国の間で連絡役を担おうとしている。またシリア情勢では、ロシアやトルコと協力して、長引く紛争への政治的解決策を模索する三者協議を進めている。
情報筋は「カタールはさまざま調停や外交課題を進めるため、ロシアや周辺地域の他国との友好関係を必要としている」と述べた。
ロシア大統領府は声明で、タミム氏がプーチン氏に、政治レベルでの両国間の歴史的つながりを強化する機会があり、エネルギー面で協力する見込みがあると伝えたと発表した。