イランの逮捕者、6週間で1万4000人 国連推計
(CNN) 国連当局者は、イランで9月から続く抗議デモの逮捕者が最大で1万4000人に上るとの推計を明らかにした。
イランの人権状況に関する国連特別報告者ジャバイド・レーマン氏は2日、「過去6週間の間に何千人もの男性や女性や子どもたちが、一部の証言では1万4000人を超す人たちが逮捕された。その中には人権保護活動家や学生、弁護士、ジャーナリスト、市民運動家が含まれる」と語った。
レーマン氏は国連安全保障理事会で行った演説の中で、「治安部隊の絶え間ない暴力的な対応」によって、少なくとも277人の死亡が伝えられていると指摘した。
死者数や逮捕者数について、CNNは独立した立場からの検証はできていない。推計は反体制派や国際人権団体、現地のジャーナリストなどによって異なる。
レーマン氏はさらに、デモに関連して逮捕された1000人を公判にかけるというイランの決定にも言及し、罪状によっては死刑が言い渡されることもあるとした。
イラン国営メディアは、テヘラン州で1000人あまりがデモに関与した罪に問われて起訴されたと伝えている。
22歳の女性が道徳警察に拘束されて死亡したことに端を発する抗議デモは、イラン全土に拡大し、政府に対するあらゆる不満を結集させた。
活動家や専門家はこの運動を国民の蜂起と位置付けるようになっている。英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスのロハム・アルバンディ准教授は、「これは改革を求める抗議運動ではない」「イスラム共和国の終焉(しゅうえん)を要求する蜂起だ。これまで我々が目にしてきた状況とは全く違う」と話している。