イランが中東でエネルギー施設の攻撃を画策か 米とサウジが情報共有
(CNN) 米国とサウジアラビアの間で、イランが中東でエネルギー施設への攻撃を画策している可能性を示す情報が共有されたことが分かった。米当局者がCNNに語った。
サウジ当局者もCNNに、攻撃の可能性を示す情報を米国と共有したことを認めたが、詳細には言及しなかった。
別の米当局者は、脅威に対抗するため、サウジアラビアにはすでに米軍のステルス戦闘機F22が配備されていると指摘した。
1人目の米当局者によれば、攻撃の標的は米軍ではないとみられ、米軍施設の警戒レベルは特に強化されていない。
米国務省の報道官は1日、サウジとは軍事、外交、情報の各ルートで常時連絡を取っていると語り、中東で米国やパートナー諸国の国益を守るために躊躇(ちゅうちょ)なく行動する姿勢を強調した。
米国によれば、イランは国内の抗議デモをサウジがあおっているとの理由で、同国を狙っている可能性がある。イランによる攻撃の可能性については、米紙ウォールストリート・ジャーナルが最初に報じた。
米国防総省の報道官は、具体的な脅威があるかどうかの明言を避ける一方、中東での脅威状況を懸念してサウジと定期的に連絡を取っていると述べた。
サウジは2016年にイランとの国交を断絶した。最近は、イランを後ろ盾とするイエメンの反政府組織フーシがサウジやアラブ首長国連邦(UAE)の石油施設に対する攻撃を繰り返し、イランがエネルギー施設を狙った挑発行為に出るとの懸念が高まっている。
サウジとイランの当局者らはこの数カ月、イエメン内戦などをめぐり水面下の対話を重ねてきたが、フーシとサウジ率いる有志連合軍の間で成立した停戦は先月期限が切れ、両国間の緊張は改めて高まることが懸念されている。