トランプ氏の納税申告書、最高裁の首席判事が下院への公開を差し止め
(CNN) 米最高裁のジョン・ロバーツ首席判事は1日、トランプ前大統領の納税申告書を巡る連邦控訴裁の命令を差し止めることに合意した。控訴裁は内国歳入庁(IRS)が当該の納税申告書を民主党主導の下院の委員会へ公開するのを求める命令を出していた。
申告書は当初、下院歳入委員会へ週内にも提出される予定だった。
ロバーツ氏は同委員会に対し、10日までに返答を提出するよう要求した。
今回の差し止めは性質上一時的なもので、必ずしも問題の最終的な処遇を反映するとは限らない。期限が迫っているケースでしばしば取られる措置であり、現状を維持しつつ、判事らが行動できる時間を増やすことを念頭に置く。
トランプ氏は10月31日、上記の申告書の公開差し止めを求める緊急要請を最高裁に提出していた。
公開は、民主党主導の下院がトランプ氏の納税申告書を入手する最も直接的な手段となる。
民主党のリチャード・ニール議員(マサチューセッツ州選出)が委員長を務める下院歳入委員会の広報担当者は1日、引き続き法律を守る立場を取り、要求された返答を然るべきタイミングで行うと述べた。
その上で「ニール委員長は、最高裁による迅速な検討に期待している」と付け加えた。