米連邦地裁、トランプ氏元顧問に禁錮4カ月の判決 議会侮辱罪で
(CNN) 米ワシントンの連邦地裁は21日、トランプ前大統領の顧問だったスティーブ・バノン被告に対し、議会侮辱罪での禁錮4カ月の判決を言い渡した。同被告は昨年1月6日に発生した連邦議会議事堂襲撃事件を調査する下院特別委員会の召喚状に従わなかったとして罪に問われていた。
連邦地裁のカール・ニコルズ判事はまた、罰金6500ドル(約96万円)の支払いも命じた。
検察は禁錮6カ月と罰金20万ドルを求刑していた。被告は執行猶予のほか、判決に対する控訴を行っているとして量刑言い渡しの延期も求めていた。
ニコルズ判事はバノン被告について、有罪判決に対する控訴が完了するまで刑に服する必要はないと述べた。
また求刑より刑期を短縮した要因として、被告が召喚状を完全に無視したわけではなく弁護士を通じて特別委と関わりを持っていた点に言及。特別委が即座に被告を侮辱罪に問い、民事訴訟を使って召喚状に従わせようとはしなかったことも減刑につながったと説明した。
量刑の言い渡しを受け、バノン被告の弁護士は記者団に対し、判事の判断を全面的に尊重するとした上で、控訴の申し立てを行う意向を明らかにした。
バノン被告も判事の判断を全面的に尊重すると発言。続けて「今日は私に判事の審判が下る日だった。判事は控訴が有効だと明言したので、我々はこれから意気揚々と控訴の手続きに進む。私には素晴らしい法務チームがついているし、控訴の余地は十二分にあるだろう」と続けた。
さらに間近に迫る中間選挙を念頭に、「11月8日は正当性のないバイデン政権に対する審判が下される」とし、有権者らは司法省と特別委の行動を「熟慮」した上で「当日の投票に臨むだろう」と語った。