石油タンカーに自爆ドローン攻撃、イスラエルがイランを非難
(CNN) イスラエルは16日、イランがオマーン沖で石油タンカーにドローン攻撃を仕掛けたとして非難した。当局者は、カタールで開かれるサッカーのワールドカップ(W杯)に関連したイランの挑発との見方を示している。
米国防当局者によると、14日午後10時ごろ、イスラエルが関係するリベリア船籍のタンカーが自爆ドローンに攻撃された。タンカーに大きな損傷はなく、航行不能になったり航海に支障が出たりすることはなかった。
イスラエル当局者はこの攻撃に使用された兵器について、ウクライナで使われているのと同じイランの自爆ドローン「HESAシャヘド136」だったと語った。イランはロシアがウクライナの戦争で使用する自爆ドローンを供給している。
この当局者は、イスラエルに対する攻撃ではなく、イランが湾岸地域で行っている挑発行為だったと見ていると述べ、湾岸地域の安定を乱し、主にW杯に影響を及ぼすことが目的だったとの見方を示した。
米中央軍はその後発表した声明で、タンカーに当たった残骸から、使われたのはシャヘド型の自爆ドローンだったことが分かったと発表した。
タンカーを運航するイースタン・パシフィック・シッピングによると、乗船者にけがはなかった。船体は多少損傷したものの、積み荷の流出や船体への浸水も起きていないとしている。
ジェイク・サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は、今回のドローン攻撃にはイランが関与していると思われると述べ、「こうした攻撃は正当化できない」と強調した。
カタールには20日開幕するW杯を前に、イランを含む32カ国のサッカーチームや観客が集まっている。