「面白半分に人を殺す」 国外へ脱出の元ロシア兵、ブチャでの戦争犯罪を糾弾
亡命申請した欧州の国でCNNの取材に答えたチブリンさんは、自ら見聞きした犯罪の一部を詳細に語った。その上で、自分が所属した部隊に対する証言を国際刑事裁判所で行う用意があると明言。自分自身はいかなる犯罪も行っていないと主張した。
「殺人は見ていないが、レイプ犯が逃げるのは見た。彼らが(部隊の上官に)追われていたのは、実際にレイプをしたからだ」
チブリンさんはまた、部隊への直接の命令として、誰であれ陣地に関する情報を漏らす者は殺害することになっていたと証言した。そこに軍人と民間人の区別はなかったという。
「相手が電話を持っていれば、撃ってもよかった」と、チブリンさんは話す。また部隊の一部に丸腰の民間人を平気で殺害できる人間がいたのはほぼ間違いないと指摘した。
「面白半分に人を殺す凶暴な人間というのは存在する。あの場にそうした人間が来ていた」
チブリンさんは大規模な略奪にも言及。ロシア兵はコンピューターや貴金属など、欲しいものは何でも奪った。3月終わりの撤退時には民間人の車両を盗み、ベラルーシで売ったという。
「物を盗んだ奴が偉いという考え方だった。捕まらなければオーケー。高価なものを見つけて盗み、捕まらなければ言うことはない」