米、ロシアの富豪や知事らを新たに制裁対象に
(CNN) 米国の国務省と財務省は15日、ロシアがウクライナで任命した代理当局者やロシアの20人以上の知事、プーチン大統領とつながりが深いとされているロシア新興財閥(オリガルヒ)らを制裁対象に加えたと発表した。
制裁対象となった新興財閥はウラジーミル・ポターニン氏。ブリンケン米国務長官はポターニン氏について「ロシアで最も裕福な新興財閥の1人で、プーチン大統領と近い関係にある人物」としている。
米国はまた、ポターニン氏の会社が今年買収した銀行と、ポターニン氏の家族3人も制裁対象とした。ポターニン氏が所有するヨットも凍結資産となるという。
ブリンケン氏によると、制裁の新たな対象にはロシアの州知事ら29人とその家族2人、「ロシアのウクライナへの侵攻と支配を支援していた」家族の1人が所有する団体が含まれる。
知事らは「ロシア政府の最近の動員令を受けて市民の徴兵を監督・実行している」とブリンケン氏は説明した。
また、ロシア政府の任命によりウクライナで権力ある地位に就いたロシア人も制裁対象となった。
「ウクライナでロシア政府の代理として活動している代理当局者6人と1団体を制裁対象とした。ここには、いわゆるドネツク人民共和国の元『内務大臣』が含まれる。マリウポリで戦った大隊を率いていた人物で、ウクライナ市民のロシアへの強制移住を促進する濾過(ろか)施設の運営を監督している」とブリンケン氏は説明した。
ロシア鉄道の役員も制裁対象となった。財務省の外国資産管理室はVTB銀行の子会社17社も制裁対象とした。
ブリンケン氏によると、今回の制裁は「途方もない死と破壊をもたらした」ウクライナの重要インフラへの直近の攻撃を受けてのものという。