中国のコロナ症例数、毎日の発表を中止 各地で感染者が激増
(CNN) 中国の国家衛生健康委員会(NHC)は25日、新型コロナウイルスの症例数を毎日公表するのは取りやめると発表した。当局が発表する公式統計をめぐっては、大幅な悪化が続く感染拡大の実態とかけ離れていると指摘されていた。
NHCによると、新型コロナの流行に関する情報は今後、NHC傘下の中国疾病予防コントロールセンター(CCDC)から発表する。ただ、その発表の頻度は明らかにしなかった。これまでCCDCは、季節性インフルエンザやB型肝炎、ペストを含め、中国の法律で規制対象となる全ての感染症に関する概略を毎月発表するにとどめていた。
中国が今月上旬、新型コロナ規制を劇的に緩和して以来、全土の感染拡大状況を正確に把握できるデータは存在しなくなった。
全土に設置されていたPCR検査場は閉鎖され、当局は無症状の症例数の集計を中止。国民は抗原検査で感染を確認しているが、陽性になった場合でも報告は義務付けられていない。
上海南部・浙江省の保健当局は25日、新型コロナの1日当たりの新規の症例数が100万例を超えていることを明らかにした。2021年に発表された国勢調査によると、同省の人口は6400万人。CNNの推計で、人口10万人当たり約1563人が感染している計算になる。