ロシア軍司令部が市内離れる、民間人も退去 ルハンスク州要衝クレミンナ

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ロシア軍の攻撃によって煙が上がるバフムート郊外/Libkos/AP

ロシア軍の攻撃によって煙が上がるバフムート郊外/Libkos/AP

(CNN) ウクライナ東部ルハンスク州のハイダイ知事は28日、ロシア軍との攻防が続く同州の要衝クレミンナ市の戦況に触れ、同市に来ていたロシアの民間人全員がそれぞれの業務を中断して退去したと報告した。

テレビ局との会見で明かした。ロシア軍司令部もクレミンナからほかの集落へ移ったと説明した。市に派遣されていた医師や修理要員ら民間人が携わっていた全ての業務が中止や凍結され、全員がロシア領内へ向かったなどと述べた。

ロシアは今春以降、クレミンナを占領。同市はスバトベから南北に走る重要な道路上にあり、この道路はロシア軍が補給路として使っている。クレミンナを失えばロシア軍はルハンスク州の要衝セベロドネツク市に展開する部隊への補給線に支障が出る事態となる。

ハイダイ知事は、ロシア軍をクレミンナ市から駆逐できた場合、ウクライナ軍には今後、二つの選択肢が出てくるとも指摘。

一つ目は同州の後方支援の拠点となっているスタロビルスクへの進軍とし、ここを押さえれば州の全体的な兵站(へいたん)態勢を火力で制御できることにつながるだろうとした。ロシア軍に兵員や装備を無事に移動させ得る道路がほぼなくなることを意味すると述べた。

二つ目の戦術は、クレミンナに近いルビージュネ、セベロドネツク両市へ前進することと続けた。ルハンスク州に隣接する東部ドネツク州にあるウクライナ側の拠点バフムートへ近づくウクライナ軍を二つに分割することもあり得ると予想。そうすればウクライナ軍のバフムート防衛がより容易になると分析した。

ルハンスク州では大きな都市であるルビージュネとセベロドネツクは、ロシア軍による4カ月半の占領でほぼ破壊され尽くしており大規模な防御基地として決して機能しないとも話した。

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