ベネディクト16世の葬儀、フランシスコ教皇が主宰
ローマ(CNN) バチカンのサンピエトロ広場で5日、ローマ・カトリック教会の前教皇ベネディクト16世の葬儀が執り行われ、フランシスコ教皇が追悼の言葉を述べた。
ローマ教皇が前任者の葬儀を主宰するのは近代では初めて。約600年ぶりに生前退位したベネディクト16世(享年95)は昨年12月31日、バチカン市国内の修道院で亡くなった。
約6万人が着席可能なサンピエトロ広場には、各界の要人や宗教指導者が姿を見せた。CNN提携局CNNプリマによると、チェコのフィアラ首相も参列したという。
典礼は現教皇の葬儀とほぼ同様だが、いくつか修正が加えられた。ベネディクト16世は葬儀中、名誉教皇の名で呼ばれ、死去時は教皇でなかったことから祈りの文句も一部変更された。
フランシスコ教皇は5日午前からミサを主宰し、現地時間午前10時ごろに説教を行った。その後、参列者は聖体拝領に臨んだ。
ベネディクト16世の棺(ひつぎ)はこの後、サンピエトロ大聖堂の中を通って、ヨハネ・パウロ2世の最初の墓となっていた地下墓地に運ばれる。ヨハネ・パウロ2世の遺体は列聖後に大聖堂内の礼拝堂に移された。