米国人4人、武装集団が誘拐 麻薬密輸業者と人違いか メキシコ
(CNN) メキシコ北東部で3日、米国人4人が武装集団に誘拐される事件が起きた。この事件の捜査に詳しい米当局者によると、4人は別の相手を狙った集団に人違いで襲撃されたとみられる。
当局者によると、捜査当局は、メキシコの麻薬密売組織がハイチの麻薬密輸業者と間違えて米国人を誘拐したと見ている。
車内にあった領収書から、米国人の一行は医療目的で米国と国境を接するメキシコのタマウリパス州マタモロスを訪れていたことが分かった。
メキシコのロペスオブラドール大統領はこの4人について「我々が入手した情報によると、彼らはメキシコで医薬品を購入するために国境を越え、グループ間の対立が起きて拉致された」と述べ、「政府を挙げて対応している」と言い添えた。
メキシコは麻薬密売組織の抗争や「医療ツーリズム」と呼ばれるビジネスの台頭で、凶悪犯罪が後を絶たない。
米連邦捜査局(FBI)によると、行方不明になった米国人は3日、ノースカロライナ州のナンバープレートが付いた白いミニバンでマタモロスに入り、何者かに銃撃された。その場で車に乗せられて、武装集団によって現場から連れ去られたという。
ケン・サラザール駐メキシコ米大使によると、罪のないメキシコ人1人がこの事件に巻き込まれて死亡した。
FBIは4人の保護と容疑者逮捕に5万ドル(約680万円)の賞金をかけると発表。米政府機関やメキシコの捜査当局と連携しながら捜査を続けている。
CNNは、事件が起きた現場の写真を入手した。この写真には、米国人の一行が乗っていたと思われる車が別の車と衝突した場面が写っている。一行はその後、銃を突きつけられて現場から連れ去られた。
画像には米国人一行が乗っていたと思われる車が、別の車と衝突した場面が写っている/From Twitter