東アフリカを次々に襲った記録的サイクロン「フレディ」、3カ国で死者100人超
(CNN) アフリカ東部マラウイが記録的なサイクロン「フレディ」に直撃され、災害対策当局によると13日までに少なくとも99人の死亡が確認された。
特に商業中心地ブランタイヤ市では大きな被害が出ている。災害対策当局者はCNNの取材に対し、ブランタイヤ市だけで85人が死亡し、約134人が入院したと述べ、死傷者はさらに増える可能性があると語った。
マラウイ政府は同国南部に非常事態を宣言した。
政府の発表によると、チャクウェラ大統領は同国南部を襲ったサイクロンの被害に「重大な懸念」を示した。政府は被災地に緊急支援を届けるとともに、国内外に支援を呼びかけている。
教育省は12日、大きな被害が出た地域では15日まで学校を休校とすると発表した。
マラウイ警察は13日、被災地では道路の冠水や停電が起きていると述べ、救助活動は難航していると説明。「まだ大雨が降っていて、土砂崩れや鉄砲水、斜面の落石が発生している。この天候のため、救助活動は容易ではない。救助に向かわなければならない場所の中には、簡単には到達できない所もある」と語り、救助活動に全力を挙げているとした。
今回のサイクロンは隣国のモザンビークとマダガスカルも直撃して両国で20人以上の死者を出し、数千人が避難を強いられている。持続期間はこの種の熱帯低気圧としては最長を記録。世界気象機関(WMO)は「極めてまれな」熱帯低気圧と形容し、これまでの針路について「途方もなく危険」と位置付けていた。