イラン抗議デモ参加の子どもに電気ショックや性暴力、アムネスティ報告
(CNN) 国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルは16日、イラン当局が抗議デモを取り締まる一環として、拘束した子どもたちに性暴力などの拷問を行っていると伝えた。
アムネスティは、「イランの情報・治安当局が抗議デモに参加した最年少で12歳の子どもに対し、殴打、むち打ち、電気ショック、レイプなどの性暴力を含む恐ろしい拷問行為を行っている」と指摘。報告書では、イラン革命防衛隊、民兵組織バシジ、公安警察などの情報・治安当局が、少年少女に屈辱を与えて「自白」を強要する目的で使ったとされる拷問手段を明らかにした。
この報告は、被害者と家族の証言のほか、子どもと一緒に勾留されていた大人17人および弁護士2人の証言に基づく。
イランでは昨年9月、道徳警察に拘束された22歳の女性の死亡をきっかけとして抗議デモに火が付いた。
アムネスティによると、イランは抗議デモに関連して2万2000人以上を拘束したことを認めている。このうち何人が子どもだったのかは不明だが、数千人に上る可能性もあるとアムネスティは推測する。
イラン国家機関は拘束された子どもたちの心を折れさせ、屈辱を与えて自白を引き出す目的で、レイプや性器に対する電気ショック、性器への接触、レイプの脅しといった性暴力を使ったとアムネスティは報告。むち打ち、スタンガンを使った電気ショック、正体不明の錠剤の強制投与、水の中で子どもの頭を押さえつけるといった拷問手段も使われたとしている。
アムネスティはイランに対し、平和的なデモに参加して拘束された子どもを釈放するよう要求。国際社会に対しては、イラン当局者に対する普遍的管轄権を行使するよう促した。