ロシア、英が劣化ウラン弾をウクライナへ供与と非難
(CNN) ロシア外務省は22日、劣化ウランを使った砲弾をウクライナへ供与する考えがあるとして英国を非難し、ロシアとしてはこの問題を放置するわけにはいかないとの声明を発表した。
「英国の決定はロシアとの2国間関係や国際社会に重大な結果を及ぼすだろう」とも指摘。「国際法の根本的な規範に抵触しており、英国は全ての責任を担うことを忘れるべきではない」とも続けた。
劣化ウラン弾の提供についてはロシアのプーチン大統領も先に、英国に同様の警告を行っていた。これに対し英国防省は21日、劣化ウランは砲弾の「標準的な材料」であり、核兵器とは関係がないとし、「ロシアは意図的に偽情報を広めようとしている」と反論していた。
ロシアのラブロフ外相は22日、英国による劣化ウランを使った弾薬の提供はウクライナの紛争激化をさらにあおる一歩になると主張した。
国際原子力機関(IAEA)によると、劣化ウランの弾薬への利用は、着弾時の威力を増して装甲の貫通力を高くするのが目的となっている。ただ、「天然ウランと比べ劣化ウランの放射性は相当に少ない」とも述べた。